福の樹便りFukunoki dayori
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2019年 秋号秋は抜け毛が多くなる季節!
夏も終わり、過ごしやすくなってきたなあと思ったら、枕や洗面所や床に「抜け毛が目立つなあ」思ったことはありませんか?
秋は抜け毛がもっとも多くなる季節です。原因は夏の疲れや紫外線による頭皮のダメージといわれています。また、暑くて偏り気味だった食事によってミネラルバランスが崩れていることもあるんですよ。
髪の約95%はタンパク質で出来ていて、ビタミンやミネラルが成長をサポートしています。新しく健康な髪を作るにはタンパク質の元であるアミノ酸が重要であり、髪を育てるにはミネラルの中でも「亜鉛」が重要な栄養素となります。
漢方では毛髪を「血余(けつよ)」と呼び、髪は「血(けつ)」、つまり血液から作られると考えられていました。実際は、毛細血管から栄養補給を受けて、毛母細胞が分裂を繰り返して成長していきます。しかし、血液の量が少なかったり、作用が弱い状態(漢方では「血虚(けっきょ)」といいます)になると、髪に十分な栄養が行かず、成長が妨げられ、抜け毛や細りなどのトラブルが生じます。秋に起こる外気の乾燥は、血虚を引き起こしがちなので、抜け毛が気になることも多いのです。
最近では、頭皮の常在菌にも注目されています。我々の表皮や頭皮には見えない細菌がたくさん住んでいます。善玉菌が多ければ皮膚の健康が保たれますし、悪玉菌が増えると炎症が起こりやすくなります。頭皮を清潔に保つことは大切ですが、洗いすぎて善玉菌が増えると抜け毛やフケ、ニオイの原因になるんですよ。脂漏性皮膚炎という頭皮のカビが増える病気も実はこの頭皮の善玉菌を増やすことで炎症を改善することができるんです。ちなみに主婦湿疹といわれる手荒れも同様なんですよ!
抜け毛が気になる方は、血液に栄養を蓄えて、隅々まで流れるようにすること、皮膚表面の善玉菌を増やすように食事管理や腸内環境を整えることが大切です。抜け毛や頭皮の炎症でお悩みの方、お気軽にご相談下さい。